ETF

時価総額の大きな日本株ETFの決算日のまとめ

2022/5/6

2022年5月現在の基準で、時価総額(純資産総額)が大きな日本株ETFの決算日の一覧を掲載します。 日銀がETF購入を開始(2010年)してから、度重なる購入規模増額(2013年、2014年、2016年)と、コロナ相場下での積極的な購入(2020年)を背景に、TOPIX型・日経平均型ETFの残高は過去10年間で急拡大しました。 そして、規模が大きなETFの決算のタイミングでは、ETFの分配金対応を意識した売買が見られるようになりました。 東証上場ETFの決算日一覧を掲載しているソースは数多あるが、上記の観 ...

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株式投資

「2021年末を100にして指数化」というチャートはどう作っているか

2022/5/4

複数銘柄を比較する株価チャート等では「〇〇=100として指数化」と書かれているものがある。 例えば、以下はニッセイ基礎研究所が公表している月次の経済動向レポートのもの。 出所:ニッセイ基礎研究所 世界各国の市場動向・金融政策(2022年4月) 株価そのものではなく、基準時点(〇〇)の水準を100にした相対株価を使うことで価格帯が異なる複数銘柄の比較を容易にするためのテクニックだ。 筆者はこの処理を株式運用の部署に配属されて2日目に知った。 初見だと何をしているかイメージしにくいかもしれないので、本稿ではこ ...

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取引・配当・コーポレートアクション

配当金額が非表示(アスタリスク***)の配当金計算書が届く理由を法的根拠を示して解説

2022/5/2

日本の上場株式を保有していると、配当金支払い時に「配当金計算書」が郵送される(東証上場ETFなら「分配金計算書」)。 本来は重要な書類なのだが、配当金の支払い方法に株式数比例配分方式(証券会社受け取り)を選択していると、税引き後の支払金額が******(アスタリスクで埋まっておりブランク)の計算書が届くため、初見だと困惑するかもしれない。 「配当金計算書 アスタリスク」で検索すると信託銀行(証券代行)や証券会社のQ&Aがヒットするが、ここには「株式数比例配分方式を選択している場合はこのようになりま ...

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株価指数

外国株指数の円建てリターンを為替要因と株価要因に分解する

2022/4/30

本稿では、外国株指数の円建てのリターンを、為替要因と株価要因に簡便に分解する方法を紹介します。先日知人に聞かれて「やったことないと分かりにくいかも」と思った事項です。 インデックスファンドにも通じる考え方なので、S&P500やMSCI ACWIに連動する投信を保有していて、基準価額の騰落率を為替と株価に分けて捉えたいという人にも参考になると思います。 月報に基準価額の要因分析を載せる投信も多いものの、外国株インデックスファンドにはほぼ書いていないので。 目次(クリックで各項目にジャンプ)1 「指数 ...

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株式投資

2022年の株式市場見通し(MorganStanley,J.P.Morgan,Blackrock,Invesco)

2021/12/28

年末なので、主要金融機関が公表する2022年の株式市場見通しをまとめます。 個人投資家でもアクセスできるソースが比較的充実しているところをピックアップしました。 最後に執筆者目線での総括も書きます。 目次(クリックで各項目にジャンプ)1 はじめに 金融機関の株式市場見通しを見る上での注意点1.1 年末いくらになるかは重要ではない1.2 (セルサイド)個人投資家の目に見えるのは長い長いレポートのごく一部2 各社の株式市場見通し2.1 モルガン・スタンレー2.2 J.P. Morgan2.3 Blackroc ...

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ETF

ビットコインETFの概要を届出書で確認(BITO, ProShares Bitcoin Strategy ETF)

2021/10/16

  2021年10月15日、米証券取引等監視委員会(SEC)によるProSharesのビットコインETF(ティッカー :BITO)承認が報じられました。 日本経済新聞  123 Tweets 4 Users 8 Pocketsビットコイン半年ぶり6万ドル超、先物ETF開始へ(写真=ロイター)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12E7X0S1A011C2000000/【ニューヨーク=大島有美子】暗号資産(仮想通貨)のビットコインの価格が15日、 ...

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株式投資

GPIFが恒大集団の株や債券を保有するのはしょうがない(アセットオーナーとパッシブ運用)

2021/10/1

本稿では「指数に採用されている以上GPIFが恒大集団の株や債券を保有するのは仕方がないこと」という観点から、巨大機関投資家が世界中に分散投資する際に不可欠な「パッシブ運用で面積を取る」という行動について解説します。 その後にGPIFがベンチマークにしている指数について本件と絡めて見ます。 目次(クリックで各項目にジャンプ)1 中華デベロッパーの過剰債務が世界経済を揺るがす2 GPIFの潔い開示はメディアの飯のタネに3 公的年金の資産運用のプロセス :パッシブ運用で面積を取る3.1 政策アロケーション(配分 ...

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株式投資 取引・配当・コーポレートアクション

よく分かる公募増資(フロー、用語、株価への影響):JR西日本のケース

2021/9/4

本稿では、上場会社の公募増資を2021年のJR西日本の事例を題材に解説します。 日本経済新聞  1 Tweet 8 UsersJR西日本、公募増資など最大2786億円調達 グループ初https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF018150R00C21A9000000/JR西日本は1日、公募増資などで最大2786億円を調達すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い鉄道利用が落ち込み、2022年3月期は2期連続の連結最終赤字となる見通し。財務基盤の立て直しを急 ...

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株式投資

2021年7月中国株急落を2018年以降の米中対立の枠組みで整理する

2021/8/14

2021年7月、テクノロジー関連銘柄を中心に中国株が大きく下落しました。 本稿では、この2021年7月の下落に至るまでの経緯を2018年から続く米中対立の文脈で整理します。 目次(クリックで各項目にジャンプ)1 赤く燃える市場(2021年7月)1.1 2021年7月の出来事2 米中対立下の中国企業に対する米・中両国からのプレッシャー2.1 今に続く米中対立の発端は関税2.2 安全保障と中国企業2.3 中国企業への投資制限2.4 中国政府による中国IT企業への締付け3 おわり 赤く燃える市場(2021年7月 ...

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株価指数

日経平均の算出方法と問題点(+2021年の算出方法変更)の解説

2021/7/7

2021年10月から日経平均の算出方法が変わります。 本年5月に日本経済新聞社は変更点をまとめたドキュメントを公開しパブリックコメントを実施。 7月5日にパブリックコメントへの回答と変更後の算出要領を公開しました。 本稿では、現在の日経平均の算出方法・問題点を解説したうえで、算出要領の変更点について解説します。 現行の算出方法の解説と問題点にもかなり文字数を使っていますので、変更点のみに注目している方は↓の目次を活用してください。 目次(クリックで各項目にジャンプ)1 現行の算出方法と問題点1.1 202 ...

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株式投資

金利上昇による株価下落でグロース株が特に不利な理由

本稿では、金利上昇で株価が下落する理由を解説します。
3年前にも似たようなことを書いていますが、現在の局面にあてはめて書きます。

金利上昇による株価下落を配当割引モデルで説明する

本稿では、金利と株価の関係について解説します。 「金利が上がると株価が下がる」という定説を配当割引モデル(DDM)から見ていきます。目次(ク ...

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せっかく金利と株価の関係に注目が集まっているのに私の過去記事にはさして流入が無いので悲しいのです。

金利上昇で株価が下がるメカニズム

金利と株価の関係

金利上昇で株価が下がる理由について、よく言われるのは以下の2点です。

・債券の利回りが上昇し、投資対象としての債券の魅力が上昇するので、株を売って債券を買うようになる。
・借り入れによる資金調達のコストが上昇し消費や設備投資が控えられることから、経済活動が鈍化し企業業績を圧迫する。

配当割引モデルで考える

これを株価モデルで考えます。
私は株式のバリュエーションの原点は配当割引モデル(DDM)だと考えているためDDMを使いますが、DCF法でもマルチプル(PER)でも同じ説明ができます。

直近の配当金をD、投資家が求める期待収益率をr(%)(国債の利回り+株式に求める超過収益率)とし、配当金が毎年g(%)成長する定率成長配当割引モデルで株価Pを記述します。
将来の配当金を投資家の期待収益率(割引率)で現在価値に割り引いたものの総和が理論株価になるという考え方です。

(式が切れていますが、t期以降も続きます)

これを級数の和の公式で整理すると以下の簡潔な式が得られます。

例えば、日清食品ホールディングス(2897)の今期予想配当金は120円です。
期待収益率5%(国債利回り0%+株式超過収益率5%(ディフェンシブなので控えめ))、配当成長率3%(成熟産業だがブランド力と商品開発力でインフレ率を上回る成長が見込める)として理論株価を求めると、

株価P=120÷(0.05-0.03)=6,000円

となります。ちなみに執筆時点の同社株価は7,800円程度です。

金利上昇がP=D/(r-g)のrとgにどう影響するかを考えると、金利と株価の関係がわかります。

債券への資金流入⇛期待収益率(割引率)の上昇

最初に述べた2つのうち、債券利回りの上昇による株から債券への資金シフトは、期待収益率rの上昇として捉えることができます。
債券の利回りが上がる分だけrが上昇するため、D/(r-g)の分母が増加株価Pは下がります
債券の利回りが上昇したことで、投資家が株式に要求する期待収益率が高くなり、それが正当化される水準まで株価が下落するのです。

企業業績への影響⇛予想成長率の低下(業種によっては上昇)

2つ目の経済活動の鈍化による企業業績の悪化は、予想配当成長率gの減少として捉えることができます。
これもD/(r-g)の分母が増加するため株価にはマイナスに影響します。
ただ、金利上昇が業績にプラスに寄与する業種では金利上昇によりgが増加します。
例えば、銀行株は日米ともに2月下旬以降も底堅い値動きですが、これは金利上昇が利鞘改善につながる銀行業では金利上昇はgにプラスだからです。
(一方、金利上昇時でも保有債券の値下がりによる損失が意識される局面では、金利が上昇しても銀行株が冴えないことがあります。)

グロース株と金利上昇

一般的に、金利上昇局面ではバリュー株よりもグロース株が不利です。
2021年2月下旬の市況においてもグロース株の調整がよりきついです。

以下のチャートは、米国のグロース株指数とバリュー株指数の相対的な強さと10年債利回りを並べたものです。
青線が上に行くほどグロース株優位です。

2000年代半ばから金融危機までの金利上昇局面のバリュー株優位や、2018年後半から現在まで続く金利低下局面におけるグロース株優位など、金利とグロース株の相関が見られる局面は多くあります。
(ただ、2017年のトランプ大統領就任以降のように、金利上昇(積極財政&インフラ投資)とグロース株優位が両立する局面もありました。)

この現象も、配当割引モデルから説明することができます。

グロース株では配当成長率gが高いため、株価Pの構成要素のうち、遠い将来の配当金が占める割合が高くなります。
D=100だとすると、成長率0%のバリュー株は20年後の項の分子は100で変わりませんが、成長率10%のグロース株では673になります(1.1の20乗は6.727...)。

そして、遠い将来の配当金の現在価値は、分母(割引係数)が経過年数に応じたべき乗になるため、rの小さな変化が大きく影響します。
rが8%から8.5%に上昇すると、20年後の配当金の項の分母(1+0.08)の20乗の4.66から(1+0.085)の20乗の5.11に増加します。

すなわち、グロース株は遠い将来の配当金(≒業績)の株価への寄与が大きく、遠い将来の配当金の現在価値は割引率の変動の影響を受けやすいのです。

これは結局、デュレーション(残存期間)の長い債券のほうが金利変動の影響を受けやすいという現象の株版です。
グロース株はデュレーションが長いのです。

おわり:金利上昇で株価はいつも下がるのか?

以上です。

最後に、過去20年間の金利と株価の推移を見ます。

金利上昇と株価下落が同じタイミングで起こっている箇所はあるものの、それが一過性の調整の呼び水だったのか中期(2-3年)のトレンドにつながったのかを明確に切り分けることは難しいというのが正直な感想です。
債券の金利(裏返せば通貨のインフレ率)が世界的に縮小する中で、金利上昇による株価下落は短期的な調整以上にはなりにくくなっているのではないかというのが現在の自分の見立てです。
(こう書いてしまうと今回の調整を機に相場が大きく動き出したときに大変恥ずかしいのですけれど。)

 

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  • この記事を書いた人

ton

2007年から運用会社や金融機関の運用部門で株を中心に見てきました。 現在は運用業務からは離れています。 主な守備範囲はファンドと株式運用とそれらに関連する法律。

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