株式投資

「2021年末を100にして指数化」というチャートはどう作っているか

複数銘柄を比較する株価チャート等では「〇〇=100として指数化」と書かれているものがある。

例えば、以下はニッセイ基礎研究所が公表している月次の経済動向レポートのもの。

出所:ニッセイ基礎研究所 世界各国の市場動向・金融政策(2022年4月)

株価そのものではなく、基準時点(〇〇)の水準を100にした相対株価を使うことで価格帯が異なる複数銘柄の比較を容易にするためのテクニックだ。

筆者はこの処理を株式運用の部署に配属されて2日目に知った。
初見だと何をしているかイメージしにくいかもしれないので、本稿ではこれについて具体的に解説する。

「各時点/基準時点×100」にするだけ

これは、具体的には

各時点の数値(株価や指数値)を基準時点の数値で割って100をかける

という処理を行っている。

2022年1月10日の数値が4,670.28で、基準時点の2021年12月31日の数値が4,766.19であれば

(4,670.28÷4,766.19)×100=97.99

この97.99が基準時点(2021年12月31日)を100として指数化した2022年1月10日の値となる。

EXCELではこのように基準時点のセル参照の行方向を絶対参照にして数式を引っ張れば簡単に作れる。

そして、この指数化した系列でチャートを作れば、レポートやニュース記事でよく見るものができる。

ちなみに、今回例示しているのは、米国株の主要指数であるS&P500(大型株)、Russell2000(中小型株)、NASDAQ総合(ハイテク株)について、2021年末を100として指数化したものだ。

おわり:指数とは

経済産業省の「指数の作成と利用」という資料では、指数について以下のように解説している。

指数とは何でしょうか。一言で説明すると、「ある基準を定め、その基準値を100 として、そこからの変化を増減で表す指標」となります。

(この部分に対応する脚注)
統計用語としては、ある状態から他の状態へ移ったときの数量の相対的増減を測定するための指標を指数 index あるいは index number と言い、「通常それはある一つの選ばれた状態の数量に対するそれと比較されるべき状態の数量の比率に 100 を乗じたもの」として定義される。
出所:「世界大百科事典 第2版」(平凡社)

経済産業省「指数の作成と利用(第8版)」 序章より

本稿で説明した処理も統計用語としての「指数」に即したものだと言って良さそうだ。

CPI(消費者物価指数)や鉱工業生産指数のような経済統計や株価指数も同様で要は「基準時点からの相対水準」を表したものである。

 

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