2020年11月末、米ドル建てのビットコイン価格は19,000ドルを超え、2017年末以来の最高値を更新しました。
円建てでも現在200万円近辺で推移しています。
ビットコインに限れば、2017年末から2018年初にかけて参入した出川組のほとんどを救う水準まで回復したことになります。
※出川組⇛出川哲朗が出演するコインチェックのテレビCMが放映されていたのが、ちょうどビットコインが前回高値をつけた2017年12月頃でした。「兄さんが知らないはずないだろう!」ってやつ。
良い機会なので、ビットコインと伝統資産の相関について記事にします。
ビットコインと株、債券、金、通貨
各種報道の伝え方や自分で値動きを見ている実感として、BTCと伝統資産の相関は以下のようなイメージです。
株⇛おおむね正の相関。リスクオフで両方売られる。リスクオンで両方買われる。
債券(金利)⇛微妙。あまり方向感が分からない。
ゴールド⇛おおむね正の相関で、いずれもドルの代替資産として買われたと報じられることがある。ただ、同じ方向に動かないことも多いと感じる。
ドル⇛おおむね逆相関。特に足元の上昇はドル安を受けてのものに見える。
ビットコインと各資産の相関係数(3年月次)
この答え合わせとして、各資産の騰落率の相関係数を計算しました。
2017年11月-2020年10月の3年間の月次データに基づく数字なので荒い計算として見てください。
データの可用性から、株式⇛SPY、債券⇛AGG、ゴールド⇛GLDの終値ベースの騰落率を使用しました。また米ドルはドルインデックスを使っています。
株式やゴールドと同じ方向で米ドルの逆という感覚は概ね正しいが、相関はかなり弱いという想定通りの計算結果になりました。
ただ、以下の記事が指摘するように、局所的に相関や逆相関が急拡大する局面があるということは頭に入れておくべきかもしれません。
おわり
以上です。
仮想通貨の市況解説は教科書どおりの誰でもできるテクニカル分析に基づくものが多いのですが、上記のように他資産との相関が弱いアセットなので、それはそれで誠実なのだろうとも思います。
私見ですが、仮想通貨の他資産との相関は、投資家層の変化とともに現在進行系で形成されているのだろうと見ています。